起業女性の商標にまつわる悩み3回シリーズ【最終回】

こんにちは、つじのか国際商標事務所の杉田です。
起業を考えている方や、スタートしたばかりの女性の皆さんに向けた3回シリーズの最終回。
今回は、「商標登録の費用」と「出願のベストなタイミング」について、よくある“モヤモヤ”をスッキリ解消していきたいと思います。
「まだ必要ないかな…」その先延ばし、実はもったいない!
- 「今はまだ名前を考えたばかりだから…」
- 「商標登録って高そう…」
- 「売上が出てから考えようかな」
起業初期のタイミングでは、費用も時間も限られていることが多く、「商標登録はあとで」と考えるのは自然なことです。
でも、実はこの“先延ばし”が、後々大きな出費やブランドのピンチにつながってしまうことも。
【1】商標登録、実際の費用ってどれくらい?
商標登録にかかる費用は、主に以下の2段階です:
- 出願時の印紙代
└ 1区分のとき12,000円 - 登録時の印紙代(登録料)
└ 1区分のとき5年分17,200円、10年分32,900円
※2025年12月現在の料金
わたしのような弁理士に依頼する場合は、上記の印紙代のほかに手数料がかかりますが、もし自分で手続きする場合、基本的にかかる費用は印紙代のみです。
複数区分になると費用は増えますが、まずは「1区分だけ出願・登録」する場合、印紙代だけだと約5万円。実は思っているより費用的なハードルは低めです。
しかも後述のように、将来のトラブル防止にかかる費用と比べると、とてもコスパの良い投資です。
↓ 特許庁に支払う印紙代をチェック!
【2】後でかかる“トラブル対応費用”のほうが高い!
「他人に先に登録されてしまって、使えなくなった…」
「商標権者から警告状が届いた…」
「ロゴを全部作り直しに…!」
実際に、こうしたトラブルへの対応費用はバカになりません。
- 法律相談・対応費用
- ロゴやパッケージの作り直し
- 印刷物・販促物の廃棄
- ブランド名・SNS・ドメインの変更
数万円〜数十万円、場合によっては数百万円単位の損失が発生するケースも。
→ だからこそ、「最初に登録しておく」ことで、これらの出費をまるごとゼロにできるのです。
つまり商標登録は、将来の安心を買う“お得な保険”のようなもの。
【3】登録のタイミングは「名前が決まったとき」!
ここがとても大事なポイントです。
- ロゴやブランド名が決まった段階での出願がベスト!
- なぜなら、公開してしまうと、他人に先に出願されるリスクが高まるからです。
SNSやWebサイト、フライヤーなどで発信した瞬間から、誰でもあなたのブランド名にアクセスできるようになります。
実際に「名前が広まってきたところで、他の人に先に登録されてしまった」というケースは珍しくありません。
→ **出願は、公開前に!**が鉄則です。
また、
- 「最初は1区分だけ出願」
- 「登録料は分割払いで5年分に」
など、費用を調整しながら段階的に進めることも可能です。
【4】起業初期だからこそ「守ること」が未来を支える
起業したばかりの女性にとって、ブランドはまさに“分身”のような存在。
だからこそ、少しの費用と少しのタイミングで、その大切なブランドを守ることができます。
「売れてから考える」よりも、「始めるときに守っておく」ことで、安心してブランドを育てる環境が整います。
【まとめ】商標登録=コスパ最高の安心対策
商標登録は、「後で慌てるくらいなら、最初に済ませておいてよかった」と実感される方が本当に多いです。
必要なのは、大きな決断ではなく、小さな一歩。
「こんなことでも相談していいの?」という段階でも大丈夫です。
あなたの想いや事業の未来に寄り添いながら、最適なタイミングと方法をご提案いたします。
ご不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたのブランドを、トラブルから守るお手伝いができたら嬉しいです。
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