起業女性の商標にまつわる悩み3回シリーズ【第1回】

最近、女性の起業家さんからのご相談が増えています。
開業してから、ありがたいことに多くの起業家さんとお話しする機会がありますが、最近特に増えているのが、**「ブランド名が他の人に使われていた」「知らないうちに商標権を侵害していた」**といったトラブルに関するご相談です。
中でも目立つのが、個人事業主や小規模でビジネスを始めた女性の方々からのご相談です。
「うちみたいな小さな事業でも商標登録って必要なんですか?」
そんな声を聞くたびに、もっと多くの方に商標登録のことを知ってもらいたい、と感じるようになりました。
そこで今回は、3回シリーズで、**「起業女性の商標にまつわる悩み」**にお答えしていきます。
「ある日、インスタのDMから『屋号を変えてください』とのメッセージが…」
これは、実際にご相談いただいた方の体験です。
自身でブランドを立ち上げて、SNSを活用しながら丁寧に販路を広げていたある女性起業家さん。
ある日、突然インスタグラムのDMに、**「その屋号は商標登録されているので、変更してください」**というメッセージが届いたそうです。
驚いて調べてみると、確かに屋号と同じ商標が商標登録されていました。
ブランドとして少しずつ認知が広がっていたところだったので、「この名前を変えるなんて考えたこともなかった…」と、動揺されたご様子でした。
商標登録は、規模に関係ありません
まず知っておいていただきたいのは、商標登録は「大きな会社」だけのものではないということです。
むしろ、始めたばかりの小さなビジネスこそ、自分のブランド名を守ることが大切です。
なぜなら、商標登録は**“早い者勝ち”**だからです。
どんなに素敵な名前でも、先に他の人に商標登録されてしまったら、その名前を使い続けることができなくなることもあります。
ロゴを変える、商品名を変える…そんな負担を避けるために、できるだけ早い段階で「名前を守る」ことが重要なのです。
「売れてから考えればいい」は危ない?
「登録費用もかかるし、売れてから考えればいいかな…」
そう思ってしまうのも無理はありません。
でも、実際に起こっているのは、「ようやく売れてきたタイミングで、名前が使えなくなる」というトラブルです。
ビジネスが軌道に乗り始めたときほど、ブランドの名前は“財産”になっています。
その財産を、後から他の人に取られてしまうのは、本当にもったいないことです。
商標登録で「安心して使える名前」に
商標登録をすることによって、「この名前は私のものです」という法的な証明が得られます。
同じ名前や似た名前を他人が使っていた場合、それを止める力にもなります。
逆に、登録していないと、自分が使っていた名前なのに、後から使えなくなるリスクもあります。
もし「商標登録ってどんな手続きなの?」「どんな書類が必要?」と気になったら、こちらのページで、出願の流れや基本情報がわかりやすく紹介されています。
👉 特許庁公式サイト「初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~」
信頼できる一次情報として、ぜひ参考にしてみてください。
商標登録は、あなたのビジネスの味方になります
起業したばかりの頃は、本当にやることが多くて、頭がいっぱいだと思います。
でも、「あとで」ではなく、「今」名前を守ることが、将来のあなた自身を守ることにつながります。
「小さな事業だからこそ、ブランド名を守る」
それが、これまでたくさんの起業家の方をサポートしてきた中で、私が心から伝えたいことです。
次回は・・・
次回は、「どんな名前が商標登録できるの?調べ方が分からない…」というテーマで、商標調査やネーミングのコツについてお話しします。
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初期の段階で商標登録をしていて、正解でした。実は商標登録完了するまで、僕「福祉しんのすけ」を名乗りクラウドファンディングを集めていたニセモノがいました。商標登録完了後はそのようなサイトやなりすましは一切現れなくなりました。直感的に「早めに商標登録したほうが良い」と考え、実行したのは正解でした。商売というのは信頼できる取引先あってのモノです。商標登録してないと、信頼されてた取引先との信頼関係にヒビが入りかねません
ご投稿ありがとうございます!
「福祉しんのすけ」の商標登録をお手伝いさせていただいたこと、とても光栄です。
商標登録が実際にお役に立っていると伺い、私も本当にうれしく思います。
信頼を守るための一歩として、早めのご判断は本当に素晴らしかったです!