~商標登録の視点から考えるネーミング~

1.なぜ「他とカブらない名前」が大切なのか
起業準備の中で、名前を考える時間は特別な時間です。
けれども、商標登録の観点から見ると、
「素敵な名前」=「登録できる名前」とは限りません。
商標登録は早い者勝ちの制度。
他人の登録商標と似ている場合は、登録できません。
しかし、大切なのはそれだけではありません。
他人と似ていない名前は、
✔ 商標登録の点で有利になる
✔ 市場で“オリジナルのブランド”として認識されやすい
という大きなメリットがあります。
よくある言葉の組み合わせは、どうしても印象がぼやけがちです。
一方、独自性のある名前は、
「どこかで聞いたことがある」ではなく
「あのブランドだ」と記憶に残ります。
つまり、他と似ていないことは、法律面でも、ブランド戦略の面でも有利なのです。
2.他とカブらない名前を作る3つの工夫
ここからが具体策です。
工夫①:よく使われる言葉を“そのまま核”にしない
・ハッピー
・ビューティー
・ナチュラル
こうした言葉は魅力的ですが、多くの人が使いたい言葉でもあります。
そのため、すでに登録されている可能性が高くなります。
商標登録では、
- 呼び方
- 見た目
- 意味
を総合的に判断します。
特に、名前の中心として認識される部分(いわゆる要部)が他人の商標と似ていると、登録は難しくなります。
だからこそ、
✔ 言葉を掛け合わせる
✔ 音や構造を工夫する
・・・ことによってオリジナルの造語を作る、“設計”が重要になります。
ネーミングは、ひらめきではなく、戦略的に組み立てる作業です。
工夫②:将来の展開まで見据えて設計する
商標登録は、「今のサービス」だけを守るものではありません。
・将来、講座を始めたい
・オンライン展開をしたい
・商品販売を考えている
分野が広がれば、ターゲットやブランドの見え方も変わります。
例えば、
最初は教室でも、
将来は商品ブランドに育てたい場合。
あまりにも業態に限定された名前では、広がりにくくなることがあります。
ネーミングの段階で、
✔ どこまで広げたいのか
✔ どんなお客様に届けたいのか
✔ どんなブランドイメージを持たせたいのか
を考えることは、商標登録の範囲を考えるうえでも重要です。
名前は“今”だけでなく、“未来”も支える土台です。
工夫③:商標登録の調査を「確認」と「発想」に活用する
商標登録の調査には、2つの役割があります。
① 確認(リスクチェック)
- 同じ商標や似ている商標が商標登録されていないか?(商標権侵害のリスクはないか?)
これは、ビジネスを守るための大切な確認です。
② 発想(ヒント)
同時に、調査は発想の材料にもなります。
- どんな造語が登録されているか
- どんなキーワードが使われているか
- ライバルはどんな分野で商標登録しているのか
これらを見ることで、
「この方向は飽和している」
「この発想なら独自性が出せそう」
という戦略的な判断ができます。
調査はブレーキではなく、
設計の精度を高めるための情報収集でもあるのです。
③商標の調査ができるデータベース
「J-PlatPat」は無料で利用できます。ぜひ活用してみてください。
3.まとめ ― ネーミングもまた戦略
ネーミングは、感覚だけの作業ではありません。
- 他と似ていないこと
- 将来展開を見据えること
- 調査を戦略的に活用すること
この3つが揃うことで、
✔ 商標登録の面で安心でき
✔ 市場でも独自ブランドとして認識されやすい
名前に近づきます。
長く育てられる名前を作るために、「3つの工夫」を活用してみてください。
「この名前で大丈夫かしら?」と思ったら
候補がいくつかある段階でも構いません。
早い段階で確認することで、
・方向修正がしやすい
・将来展開を整理できる
・安心してスタートできる
大切な名前を、戦略として設計するお手伝いができればうれしく思います。
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