こんにちは。つじのか国際商標事務所の杉田です。
今回は、日常の生活の中でネーミングのヒントを見つける方法をご紹介します。
忙しい方におすすめですよ。
1.自然から学ぶネーミング
通勤や散歩中に見かけた、景色、木や花などの植物、雨や雪などの気象も、ネーミングのヒントになります。
日本には、「淡雪(あわゆき)」、「凪(なぎ)」などの気象や自然の状態を表す、雅な言葉がありますね。
2.日常生活から学ぶネーミング
普段の会話の中にヒントが隠れています。子どもの言い間違えは、意外といいネーミングになるかもしれません。
北海道のお土産として人気の「札幌スープカリーせんべい カリカリまだある?」は、『まだ、ある?』と聞いたシェフの一言がそのままネーミングになったそうです。
また、買い物中に目にする、日用品や果物・野菜の名前、街中で見る看板から、名前の由来を考えたりすることも、ネーミングを考えるヒントになります。
3.AIを使ったアイデア出し
AIツールを使うと時間の節約になります。
とはいえ、単に「ネーミングを考えて」と指示するのではなく、商品・サービスのコンセプトやターゲットに関する情報を入力するひと手間を加えると、より効果的なネーミングが出てきやすくなります。
また、AIが提案するネーミングは商標権侵害のリスクを考慮したものではありませんので、自分自身で考えたネーミングと同様に、他人の商標権を侵害しないかをデータベース「J-PlatPat」で調査することが重要です。
4.造語づくりで頭の体操
自然、日常生活の中から拾い上げたキーワードを、組み合わせたり、英語やフランス語などの他の言語に置き換えたりして、オリジナルの言葉、「造語」づくりに挑戦してみましょう。
ネーミングには、「〇〇(会社名)北海道生クリームチョコレート」のような「会社名+品質表示」型もありますが、「品質表示(例.北海道生クリームチョコレート)」部分は誰でも使うことができるため、「〇〇(会社名)」だけを変えた似たようなネーミングが出現してきて、類似品に埋もれてしまいがちです。
一方、「造語」は、商標登録によりオリジナルの言葉を独占できるので、類似の名称の乱立を防ぐことができ、独自のブランドを確立しやすいというメリットがあります。
実は、「つじのか」も「路辺の花」から名付けた造語です。
5.インスピレーションが沸く環境づくり
歩いているとき、お風呂に入っているとき・・・、いわゆるボーっとしているときにいいアイデアが浮かぶことがよくあります。
NHK番組「チコちゃんに叱られる!」で、「歩いているときにふとアイデアが浮かぶのはなぜ?」(2023年9月29日放送)というエピソードがありました。
そこでは、わたしたちの脳はボーっとしているときも 記憶の整理をしていて、ボーっとしている、 脳を積極的に働かせていないときほど、 脳が勝手に情報を結びつけて、 思わぬアイデアがひらめくことがある、と紹介されていました。
机に向かって考えているときは、 脳が何かを生み出そうと頑張っている状態で、 ふとしたアイデアが浮かぶ余地はなく、意識的に記憶を結びつけようとしているから、 平凡なアイデアしか生まれないそうです。
忙しい業務や家事の合間のすきま時間に、お気に入りの音楽を聴いてリラックスしたり、近所の本屋さんに行って、本や雑誌を見ながら店内を歩いたり・・・。
考えない時間を作るのが、いいネーミングを考える近道かもしれません。
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